ケンタウルス祭の夜

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12月生まれのメンバーのため、ささやかなお誕生日会がありました。

射手座の私はその夜の誕生会をきっかけに、射手座のシンボル<ケンタウロス>の事を思い出しておりました。


ギリシャ神話に登場する半人半馬の<ケンタウロス>とは、幼少の頃、運命的な出会いがあったのです。

初めて出会ったのは、多分5才か6才の頃。

ディズニーの音楽映画<ファンタジア>を観た日の事です。

そこに出て来るケンタウロス族の若い男女のあまりの美しさ、優雅さに、感動のあまり涙ぐんだ事を良~く憶えています。

ベートーベンの田園交響曲に合わせ、ユニコーンやパーンの子供たちはハシャギ回り、天使やペガサスファミリーも空を遊泳している。

そんな楽園の昼下がり。

ケンタウロス族の若い男女が合コンのようなものを始めんとするのです。

息せき切って走り寄るケンタウロスの若い男たち。

水辺で化粧してそれを待つ女の子たち。
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   寄り添う肩 微笑みと温もり 

   もどかしいようなお喋り 甘い吐息

   収穫祭の踊り 葡萄酒の香り 


そこには、季節ごとに幸せな時間だけがゆっくりと回転してる、そんな充足感が満ちあふれているのです。

「こんな世界が、きっとどこかにあるはずに違いない!」

幸福という名の原風景を垣間見てしまった私は、子供心にもハッキリそう思ったものです。


そのお話がギリシャ神話から来ていると知ったのはずっと後になってからなのですが、その時幼少期の私の大脳には、決定的な何かがインプットされてしまったみたいなのです。

<ファンタジア>で観たような神話の楽園イメージを、哀しいかな、未だに夢見追いかけ、理想としている私なのであります。


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ギリシャ神話に登場する、上半身が人で下半身が馬のケンタウロス族は、実は非常に乱暴で粗野な性格で、好色で下品と言われています。

しかも酒飲みで戦いを好むとあって、獣性と精神性からなる人間の全性質を象徴した存在なのです。

ケンタウロス族は人間に比べて力が強く勇敢で、神話の中では極めて有能な戦士として扱われています。

武器は人間のものとほぼ同じものを扱えるのですが、彼らはとにかく性格が乱暴で、世俗についての認識度は低いとされています。

これは東方騎馬民族(スキタイ人)と戦ったギリシア人が、彼らを怪物視したせいだという説があります。

乗馬文化を持たないものが、騎馬民族を見て怪物と見間違えてしまった事がその起源だというのです。

これはある種の人種的偏見というものなのでしょう。

大陸渡来の弥生人には、先住の縄文人が鬼に見えたのと全く同じ理屈ですね。


このように野蛮なケンタウロス一族なのですが、ただひとつの例外として賢者ケイロンの存在がありました。

ケイロンはアポロンから医学を、アルテミスから狩猟を学び、ペリオン山の洞窟で薬草を栽培しながら病人を助けて暮らしたという偉い人(馬?)なのです。

アキレスやイアソンなど、多くの英雄たちの師として知恵を授けたと語られています。

ある時、ヘラクレスがケンタウロス族と戦った時に、誤って毒矢がケイロンの胸に刺さってしまいます。

こうしてケイロンは死ぬのですが、ゼウスはそれを嘆いてケイロンの魂を天に上げ、それが射手座になったとされています。

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このような経緯があって、半人半馬のケンタウルスは射手座のシンボルになった訳なのですが、半分が人で半分が馬というどっちつかずの特徴は、射手座生まれの性格形成に大いに影響を与えているみたいなんですねぇ〜

困っちゃう事に12星座の性格判断でも、射手座の基本的性格はケンタウロスみたいな獣っぽいキャラなんです。


射手座の長所は素直で開放的、社交家で楽天的、好奇心・探究心旺盛で器用、多才とある。

一方短所には持続性のなさ、気まぐれ、責任回避、傍若無人、大げさで誇張的となっています。

つまり前向きで行動的でさっぱりしてるけど、常識やモラルを軽視する傾向があり、堅苦しい事が苦手で口うるさい人は大嫌い。

自由と変化とスピード感を好み、恋愛でも熱しやすく冷めやすいのだそうです。

なるほどねぇ~

好色で野蛮なケンタウロスの影響力のせいなのだろうか・・・

結構私の本質をズバリ見抜いていらっしゃる。

自分でも時々、自分が人なんだか獣なんだか良く分からなくなる時があるのだけれど、それは私の魂の根源的なテーマだったのかも知れません。

これから先も、理性と本能的欲望の葛藤に悩む私の姿を見かけたなら、それは私の中の馬がさせている事だと思って頂きたい。

「あ~、また神話の中の楽園を、パッパカ・パッパカ駆け抜けているんだなぁ」と思って頂きたいですね。


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ところで、宮沢賢治の<銀河鉄道の夜>の中に<ケンタウルス祭の夜>というワンシーンが出て来ますよね。

<ケンタウルス祭の夜>には子供たちは新しいシャツを着て、烏瓜の明かりを持ち、星めぐりの口笛を吹きます。

そして「ケンタウルス、露をふらせ!」と叫んで走ったり、青いマグネシアの花火を燃したりして賑やかに遊ぶのです。


古代ギリシャ人が想像した半人半馬の<ケンタウロス>

それは射手座とケンタウルス座のふたつの星座になって、今夜も私を見下ろしています。

次回12月の合同誕生会を開くなら、<ケンタウルス祭>と命名して、賢治風にはしゃいでみるのも良いかも知れませんね。




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by viva1213yumiko | 2013-12-13 14:00 | おとぎ話・こぼれ話 | Comments(0)
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