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神との対話 方言編

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去年の盛夏、ちょうど今頃の話しです。

ちょっとした偶然が重なり熟女3名、北陸は福井の小浜へ行ったんです。

小浜市は若狭湾に面した歴史の古い街で、仏像・仏閣・名刹など、国の指定文化財の宝庫なんですね。

[小浜におわす、ほとけさま]

そんなキャッチフレーズで観光客を呼んじゃうくらいの、いわゆる<みほとけの里>なんです。


古代、京都の朝廷へ食料を献上する御食国(みけつくに)のひとつだった若狭の地。

日本海の海の幸が、福井の小浜から京都を結ぶ<若狭街道>を通って運ばれたのだそうです。

18世紀後半からは多くのサバが水揚げされ運ばれたので、それは<サバ街道>と呼ばれるようになりました。

若狭湾で取れたサバに一塩して、大急ぎで京都へ運ぶとちょうど良い味になっていたんだそうですよ。

往年の<サバ街道>、今ではクール便が行き交う物流街道になっちゃったんでしょうか?

果たしてどうなってしまったのか、いささか気になるところです。

「サバ街道よ、コマン・サバ?」(笑)
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そんな歴史ある土地だけに、結構ディープな隠れ里信仰があるようで、隠されたパワースポットも多いということなんですね。

なかでも<一生分の浄化が出来る>という3社巡りに興味を感じ、我々は尋ねてみることにしました。

水にご縁の深い若狭の寺社を3つ巡り、集めた水を川に流す。

すると一生分の浄化が出来る。

まるで<欧州3都市周遊>みたいに、便利きわまりないパワスポ巡りなのです。

空のペットボトル3本を用意し、3つの寺社を<若狭神宮寺>→<若狭姫神社>→<若狭彦神社>の順で水を汲み、<鵜の瀬>という風光明媚な河原でその水を流すと一生分の邪気を払えるという。

顧客満足度高得点を集めそうな、ありがたいオプションですよね。


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まず始めに<若狭神宮寺>を訪問し、境内の井戸の湧き水をいただく。

有名な奈良東大寺二月堂の<お水取り>は、なんとこの神宮寺から<お水送り>しているんだそうで、井戸から清らかな清水がこんこんと湧いていました。

どうやらこの辺りは、水と縁の深い土地柄のようですね。

この土地を守ってる男女二神は、一番最初、黒と白のつがいの鵜に化身し、川辺に舞い降りて来たという伝承があるほどです。

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神宮寺の本堂<薬師如来坐像>の前で、我々は腰を落ち着け、しばし心を鎮めて祈りました。

すると以前ここに来たことのある友人が、こんな秘話をしてくれたのです。

「人生に色々悩んでた時、ここのほとけ様からメッセージをもらったのよ。」

「え〜、すご~い! どんなメッセージ?」

「それがねぇ~、人生に意味などない、体験があるだけだって・・・」

ほ~、人生に意味はない、ただ体験があるだけ・・・

いや、スゴイこと言うじゃん、ホトケ様。 

めちゃくちゃクールでカッコいい!

神宮寺さんのご本尊は、妙にスッキリ知的な顔立ちしてて、品の良いイケメン風なのだ。

それだけに言うことも、かなりスッキリしてる。

スッキリしすぎてて、どうにも理解ができないぞ。

あまり甘やかしてはくれないけど、きっと数多くの人間を智慧の力で導いて来られたのでしょう。

私はこの話しにすっかり魅了された。

そして「どうか私にも何かの啓示を与えて下さい」と、期待に胸を膨らませ祈りました。

しかし如来は終止無言。

静かな境内にはミンミンゼミの声ばかりが鳴り響いてました。

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次の目的地<若狭姫神社>は、「大地から気が吹き上がる場所で、強い生気をもらえる」と紹介されていました。

しかし女性の神が祀られているので安産・育児に霊験があり、どちらかというと優しげな佇まいだ。

オッパイみたいに垂れ下がった<乳神様>の樹とか、女性器の形の<子宝石>とかがあるのだが、お姫様の神社らしく穏やかで上品な雰囲気なのです。

こちらの手水を、2本目のペットボトルにいただき持ち帰る。

ミッションの遂行までは、あともう1本だ。

のんびりなどしてられない、次の<若狭彦神社>へとすぐ移動しなければ・・・

<若狭姫神社>と次の<若狭彦神社>は夫婦の関係にあるそうです。

男性の神と女性の神、片方だけではダメで、両方をお参りしなければバランスが取れないとされてます。

今時のご時世とは、男女の霊体エネルギーも統合されるべき時代です。

男女のエネルギーがひとつになって加速する、そんなタイミングに来てるんでしょうね。
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<若狭彦神社>は非常に清浄な場所で、協力な浄化作用があり、悪運を浄化させ運を一転させたい人にお勧めのパワースポットだとされています。

「天と地を繫ぐ中間層のような場所でもあり、天の気とも、地の気とも違う、不思議な気が流れている」なんて紹介されてます。

なるほど男神の社らしく、参道からレイキがビンビン漂ってます。

自然が美しく、巨杉が立ちこめ、森の中にいるような気分になり、なかなかワイルドです。

先程の姫神社と気配がまるで違うのが面白い。

しかし、彦火火出見尊(ヒコホホデミノミコト)という神様を祀るこの社、参道を抜け門をくぐると何かがおかしいんです。

若く力強い神様がパワーをくれて、願い事を聞き入れてくれるものだと思ってたのに、まるで床についた病身の若殿みたいに妙に頼りない雰囲気なのです。

神社自体がどよ~んとしていて、何とも覇気がない。

いささか当てが外れた感が歪めなかった。

それでも、ここは若狭の国の一宮で、社格があり霊験も高いはずなんだからと、丁寧に礼拝を捧げてみたのです。

私はちょうどその時ある選択をしなければならず、その選択肢が正しいのか、間違っているのかを切実に知りたかったんですね。

だからヒコホホデミノミコトに答えを求めました。

「神様、私の考えは正しいのでしょうか?それとも間違ってるのでしょうか? どうかどうかお答え下さい」ってね。

「・・・・・」

お社の中には猫の子一匹おらず、辺りはし~んと静まり返っている。

その時、そよ風と共にかすかな声が聞こえたのです。

「そやな〜、あんた次第やな」

と、何と?  

神様、今、関西弁使わなかった?

「そら、あんた次第ですやろ」

やはり関西弁! 

しかもあきんど風だ!

こちらの神様は気取りがない。 庶民派なのだ。

それはありがたいことだと十分理解してますよ。

しかし、それにしてもどうなのよ。

もう〜、薬師如来が友人に宛てたメッセージみたいなの、哲学問答みたいな奴、私も欲しかったんですけど・・・

関西のあきんどのおっちゃんに化身した神よ。

次回はもう少し威厳ってものをお願いしまっせ!

<神との対話>・・・やはりそう簡単な道のりではないのかも知れませんね。

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追伸:
帰宅後に、ある霊能者さんのサイトでこの神社の説明を発見しました。

   
   パワースポットとしての若狭彦神社は、お若い神様の姿が見えます。

   若いといってもとても力強く人情味あふれる優しい方のようです。

   心の底からお願いをすると聞き入れてくれるかも知れません。

   ただしこの場所の周辺には良くない霊が多いので、浮ついた気持ちで出入   りしないように心がけましょう。


この日の<神との対話>、私は生涯忘れることはないでしょう。

しかしあのあきんどのおっさんは、果たして本当の神だったんだろうか? 

それとも良くない霊なのか?

それだけが未だに解けない謎なのである。




by viva1213yumiko | 2015-07-26 08:43 | おとぎ話・こぼれ話 | Comments(0)
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