[女の体を宿主にして、鮮やかに花を咲かす植物がある] あなたはそんな奇跡みたいな話しを信じますか? 以前観たファンタジー映画の、不思議な花のお話しをしましょう。 突然変異のこの花は、女性の身体を母体にして鮮やかな花を咲かそうとします。 もちろんそれはごく稀な現象で、花を宿す女性を探すのはとても困難でした。 しかし、花の花弁から摂取する成分には新薬開発の貴重な成分が含まれていた。 なので製薬会社は研究機関を設け、情報を隠蔽して厳重な管理下に置いている。 研究協力費と称した億単位の金と引き換えに、各地から<肉体に花を宿す女たち>が集められました。 そして温室みたいなクリーンな施設で<花の開花を待つ女たち>は、ただただ静かに暮らすのです。 女性の身体になぜこの花が宿るのか、研究者たちもまだ解明出来ません。 けれどそこには心理的要因が絡んでいました。 どうやら本人の意思が花の開花に影響を与えるらしいのです。 心が緊張すると花は咲かない。 心の安定が花の開花を促すのです。 母体心理と植物との調和? それはシンクロニシティとか、微妙なバイオリズムにも左右されてるようでした。 花の開花とはそれらが絡み合って起きる、ホントに稀な奇跡現象だったのです。 開花時期が近づくと大概の女たちは感覚異常に見舞われます。 人体に寄生するのはある種狂った花なのです。 だから誰もが少しおかしくなる。 女たちは心に大きな闇を持っていて、その穴を埋めるものを捜そうと常に揺れてるんですね。 だから花は彼女たちのそんな「心の絵だ」とも言えるのです。 ある意味、花を咲かすことで彼女たちの存在理由が証明されるという訳です。 花を咲かせることができない女は研究所から退去しなければならなりません。 入所時にそういう約束で契約書にサインする。 花を摘む摘出手術はとても危険で、人体から切除する際には大きな負担がかかるのです。 法外な金額の研究協力費はそのリスクのせいだったんですね。 でも、だからと言って切除せず咲かせたままにしておくのも危険です。 満開を過ぎそのまま放置したら、花そのものから危険物質が出て来るからです。 花を摘むのは危険。 けれど咲かせ続けるのはもっと危険という訳です。 <女体に宿る奇跡の花> これが映画の概要なんですが、さてこの話しの教訓とは一体何なのでしょう? う~ん、難しいですよね。 女体に宿る奇跡の花・・・ 私にはこの花は、女の体にこびりつく根深い<業>みたいに思えてならないんですよねぇ〜 女にはある種の<業>があるんです。 女は<いのちを産み><いのちを育む>大切な役割を担っている。 何ものにも代えがたいその喜びを味わう代わりに、女には支払うべき代償があったのです。 女性性とは受容性を意味します。 言い変えるなら、それは「与えられた運命を全て受け入れること」なのかも知れません。 与えられ生かされる我々の<いのち> その運命の荒波を、黙々と忍耐強く受け入れ、育んで行かなければならない。 人生にどのような困難が待っていようとそれを受け入れ受容する。 まるで聖母マリアのようにです。 それが女性の美徳、母性の美徳だとされて来ました。 受容性とは<母性の結実><その完成形>だったのです。 しかし、それは忍耐と我慢の連続ですよね。 分かり合えない人間関係に対する諦め。 後悔しても二度と取り戻せない過去。 守るものが多いほど犠牲になっていく自分自身。 受容性の美徳の影で、そのような想いや感情は置き去りにされたままです。 花には雄しべと雌しべがあります。 それはつまり「花には男と女が同時に存在してる」ってこと。 さらに言い換えるとそれは「成長して繁殖する要素をあらかじめ自分の中に持ってる」ってことになりませんか? それに比べて人間の母性とは他者との関係性に身を委ねざるを得ません。 夫との繋がり・子供との繋がり・親との繋がり・世間様との繋がり。 女性は誰もが関係性の中に飛び込んで行かざるを得ませんよね。 女・妻・母・母の娘・姉・妹・・・ 女性性とは人間関係をつなぐ<結びのエネルギー>だからです。 女性たちがこの世界に関係性の花を咲かすのはとても美しいことです。 でもあなたの花は本当にそれだけ? あなたの心が今枯れそうになっているとしたら、思い切ってその花を摘み、新しい花を咲かせる方法を考えねばなりません。 恐れる必要はありません。 本当の魂の花は決して枯れない。 そして決して汚されることもないんです。 花は共存と繁栄のシンボルです。 <女体に寄生する奇跡の花>は、あなたを輝かすことが出来る神秘の贈り物だったのです。 追伸: 自分自身の魂の花を咲かせたいと願う方のために開花支援を行っております。 興味のある方はどうぞご覧下さい。
by viva1213yumiko
| 2017-04-12 18:45
| オペラ・バレエ・映画
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