カテゴリ:おとぎ話・こぼれ話( 83 )

メドゥーサ退治

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寒い日が続いていますね。

皆さんエネルギー枯れしてませんか?

1月2月はどうしても内面的になり、冬期鬱になったりしやすいので、いつも以上に心身のケアが必要です。

冬の乾燥した北風は<邪気>も運びやすいのです。

ふとした弾みで心に魔物が入らないとも限りません。

心の災いには十分注意しましょう。

乾燥注意報に加え、天気予報で<災い注意報>も発表してもらえるとありがたいですよね。


先日、早朝の5時起きをしなければならなかった日。

寝ぼけまなこの私は洗面所の鏡を見つめ、絶句してしまいました。

暗い洗面所の鏡の中に、見てはいけないものを見てしまったからです。

鏡の中・・・

そこにはメドゥーサがいました。

一本一本の髪が、のたうち回る蛇の姿の、あのメドゥーサです。

たっぷりと静電気を帯びた私の黒髪は、空気を掴んで大きく広がり、前後左右にふわふわ浮き上がって来るではありませんか。

そしてそれぞれの髪の毛が、独自の意志を持つ生命体のように勝手に動めいています。

シャー、シャーと異様な音を発し、蛇は私を見つめます。

夜明け前の異様な気配に、血の気は引き、声も出せず、背筋は凍りつきました。

洗面台の前で私は石となり、その場に固まってしまったのです。
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それは明らかにメドゥーサです。

ギリシア神話に出てくる怪物、ゴルゴン3姉妹の末娘メドゥーサだったのです。


ギリシア神話のゴルゴンとは、全身をウロコに覆われ、真鍮の翼と鉤爪、うごめく蛇の頭髪を持つ恐ろしい姿の怪物で、見たものを石に変えてしまう魔力が何よりも恐れられていました。

しかし姉二人と違って末っ娘のメドゥーサは不死身ではなかった。

だから英雄ペルセウスに首を刎ねられ、怪物退治されてしまったのです。


メドゥーサは元々美しい人間の娘だったのだが、海神ポセイドンの求愛を受け入れたためアテナの怒りに触れ、醜い姿に変えられてしまいました。

美しさゆえに恐ろしい怪物とされたメドゥーサは、古来芸術家の創作意欲を掻き立てる魅力的な題材として作品が多く残っています。

またその魔力の強さから魔除けの役割も担い、神殿などの装飾などにもよく用いられました。
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しかしちょっとだけメドゥーサの立場になって考えてみて下さい。

美しいがゆえに誘惑され、嫉妬され、怪物にされ、そして首を刎ねられてしまうのだから、彼女の側から見たら不条理極まる一生です。

メドゥーサが見るものを石にしてしまうほど周りの全てを憎んだのも、考えてみればとても納得出来る話しです。

[怖れ・怒り・憎しみ] に取り憑かれたお気の毒な人生だと言わざるを得ません。

メドゥーサ側から神話を再解釈したら、それは「聞くも涙、語るも涙」の悲劇となってしまいますね。


[怖れ・怒り・憎しみ]

これらは皆んな<愛以外のもの>です。

この世に愛だけが存在しているならば、世界は天国のように調和した美しい場所になるはずでしょう。

本来、神は世界をそういうものとして作り賜うたはずですよね。

しかしなぜか人間界だけはそう単純には行かなくて、ドロドロとした思いをそれぞれが抱え、しかも放射している。

油断してると<愛以外のもの>にすぐに感染し、増殖を許してしまうので、ここはすこぶる要注意です。

<愛以外のもの>は心の闇にドッカと腰を下ろし、すぐに繁殖を始めてしまうというそんな特性があります。

そんな時、鏡を覗いて見てご覧なさい。

あなたはきっと鏡の中に、メドゥーサの本質を見つける事となるでしょう。

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だから自分の心と毎日向き合い、<愛以外のもの>が入り込まないよう予防する事が何よりも大事です。

うがい・手洗い・水分補給・・・

それはインフルエンザ対策とほとんど変わりありません。

メドゥーサ退治は、毎日の小さな心がけから始まるのです。




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by viva1213yumiko | 2014-01-16 19:44 | おとぎ話・こぼれ話 | Comments(0)

月の裏事情

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かぐや姫が月へと帰って行ったのは平安時代のお話し。

それからずっと我々は、宇宙への船出や異星人との交流を夢に描いて来ました。

1960年代のアポロ計画で人間は月に降り立つ事が出来たというのに、その計画はアポロ17号を最後に終止符を打ってしまいました。

それから40年余りが経ちます。

しかし21世紀になっても人類は火星へ行くどころか、スペースシャトルや宇宙ステーションが地球軌道を周回するのがせいぜいといった状況が続いています。

今の技術なら月へ行くぐらい簡単なのでしょうに、それをしないのはなぜか?

もちろん政治的・経済的問題もあるのでしょう。

しかし、月に行かない本当の理由は「実は月がUFOの前哨基地になっていて容易には足を踏み込めないからだ」と言うまことしやかな噂があります。

さらに「月はテレパシーに満ちていて、近づくと精神に異常をきたしてしまうから危険なのだ」という説さえ・・・

果たして月とは<惑星ソラリス>みたいな場所なのでしょうか?

興味の尽きない話しであります。


実は地球から月の裏側は見えません。

月はいつも地球に片面しか見せずに自転しているからであり、月の裏側を見たければ宇宙船を飛ばすしかないのだそうです。

一体全体、月の裏側はどうなっているのでしょうか?

最近では月の周回衛星が活躍し始め、月の裏側の写真を撮る事が出来るようになりました。

すると・・・あら素敵!

月の裏側に宇宙人の存在を思わせる奇妙な構造物が写っちゃったりして、胸踊らされる光景が広がっていたのでした。


「NASAは数十年に渡り、宇宙の写真に修正を加え続けて来た」

以前からそういう噂が囁かれていました。

アポロ計画終了時点までにストックされていた14万枚の写真や映像の内、NASAが公開したのはたったの5千枚。

わずか3.5%に過ぎないと言われます。

しかも発表されたのは修正済みの物も多く、異星人に関する事は全て無視、あるいは隠蔽する傾向にあります。

けれど最近の内部告発によって、当時の隠蔽写真が少しずつ明るみにされているみたいなのです。

嘘かホントかは全く分からないけど、なかなか楽しいので少しだけ紹介しておきましょう。


その1. アポロ15号撮影の宇宙船らしき物体
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その2. アポロ20号撮影の同上の宇宙船アップ
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その3. アポロ20号撮影 月の裏の古代都市
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その4. 日本の周回衛星かぐや撮影 月の裏側<モスクワの海>の横に人口都市構造物と思われるもの
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これって本物?

愉快犯か何かの仕業じゃないの?

アポロ20号?

本当に飛んだんでしょうかねぇ〜?


しかしまぁ、いずれにしても面白いですよね。

月の裏側にこんな大規模な古代都市があったのなら、もっともっとたくさんのかぐや姫たちが地球を訪れていると考えて間違いありませんよね。

ただ単に、我々が鈍くて気付かないだけなのかも知れません。

もう一度周囲を見回して、かぐや姫を探せ!

近くに竹やぶがある人は、今すぐ竹やぶへGO!


人類は太古の昔から、より進んだ文明を持つ人種に出会った為に滅亡した民族がたくさんあります。

今の地球人が異星人と接触する事は、人類の存続にとってプラスとなるか、マイナスとなるのか?

可能な限り長生きして、この目で確かめたいと思う私なのです。


おまけ:その他にこんな写真もありマス
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by viva1213yumiko | 2013-12-20 13:31 | おとぎ話・こぼれ話 | Comments(0)

ケンタウルス祭の夜

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12月生まれのメンバーのため、ささやかなお誕生日会がありました。

射手座の私はその夜の誕生会をきっかけに、射手座のシンボル<ケンタウロス>の事を思い出しておりました。


ギリシャ神話に登場する半人半馬の<ケンタウロス>とは、幼少の頃、運命的な出会いがあったのです。

初めて出会ったのは、多分5才か6才の頃。

ディズニーの音楽映画<ファンタジア>を観た日の事です。

そこに出て来るケンタウロス族の若い男女のあまりの美しさ、優雅さに、感動のあまり涙ぐんだ事を良~く憶えています。

ベートーベンの田園交響曲に合わせ、ユニコーンやパーンの子供たちはハシャギ回り、天使やペガサスファミリーも空を遊泳している。

そんな楽園の昼下がり。

ケンタウロス族の若い男女が合コンのようなものを始めんとするのです。

息せき切って走り寄るケンタウロスの若い男たち。

水辺で化粧してそれを待つ女の子たち。
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   寄り添う肩 微笑みと温もり 

   もどかしいようなお喋り 甘い吐息

   収穫祭の踊り 葡萄酒の香り 


そこには、季節ごとに幸せな時間だけがゆっくりと回転してる、そんな充足感が満ちあふれているのです。

「こんな世界が、きっとどこかにあるはずに違いない!」

幸福という名の原風景を垣間見てしまった私は、子供心にもハッキリそう思ったものです。


そのお話がギリシャ神話から来ていると知ったのはずっと後になってからなのですが、その時幼少期の私の大脳には、決定的な何かがインプットされてしまったみたいなのです。

<ファンタジア>で観たような神話の楽園イメージを、哀しいかな、未だに夢見追いかけ、理想としている私なのであります。


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ギリシャ神話に登場する、上半身が人で下半身が馬のケンタウロス族は、実は非常に乱暴で粗野な性格で、好色で下品と言われています。

しかも酒飲みで戦いを好むとあって、獣性と精神性からなる人間の全性質を象徴した存在なのです。

ケンタウロス族は人間に比べて力が強く勇敢で、神話の中では極めて有能な戦士として扱われています。

武器は人間のものとほぼ同じものを扱えるのですが、彼らはとにかく性格が乱暴で、世俗についての認識度は低いとされています。

これは東方騎馬民族(スキタイ人)と戦ったギリシア人が、彼らを怪物視したせいだという説があります。

乗馬文化を持たないものが、騎馬民族を見て怪物と見間違えてしまった事がその起源だというのです。

これはある種の人種的偏見というものなのでしょう。

大陸渡来の弥生人には、先住の縄文人が鬼に見えたのと全く同じ理屈ですね。


このように野蛮なケンタウロス一族なのですが、ただひとつの例外として賢者ケイロンの存在がありました。

ケイロンはアポロンから医学を、アルテミスから狩猟を学び、ペリオン山の洞窟で薬草を栽培しながら病人を助けて暮らしたという偉い人(馬?)なのです。

アキレスやイアソンなど、多くの英雄たちの師として知恵を授けたと語られています。

ある時、ヘラクレスがケンタウロス族と戦った時に、誤って毒矢がケイロンの胸に刺さってしまいます。

こうしてケイロンは死ぬのですが、ゼウスはそれを嘆いてケイロンの魂を天に上げ、それが射手座になったとされています。

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このような経緯があって、半人半馬のケンタウルスは射手座のシンボルになった訳なのですが、半分が人で半分が馬というどっちつかずの特徴は、射手座生まれの性格形成に大いに影響を与えているみたいなんですねぇ〜

困っちゃう事に12星座の性格判断でも、射手座の基本的性格はケンタウロスみたいな獣っぽいキャラなんです。


射手座の長所は素直で開放的、社交家で楽天的、好奇心・探究心旺盛で器用、多才とある。

一方短所には持続性のなさ、気まぐれ、責任回避、傍若無人、大げさで誇張的となっています。

つまり前向きで行動的でさっぱりしてるけど、常識やモラルを軽視する傾向があり、堅苦しい事が苦手で口うるさい人は大嫌い。

自由と変化とスピード感を好み、恋愛でも熱しやすく冷めやすいのだそうです。

なるほどねぇ~

好色で野蛮なケンタウロスの影響力のせいなのだろうか・・・

結構私の本質をズバリ見抜いていらっしゃる。

自分でも時々、自分が人なんだか獣なんだか良く分からなくなる時があるのだけれど、それは私の魂の根源的なテーマだったのかも知れません。

これから先も、理性と本能的欲望の葛藤に悩む私の姿を見かけたなら、それは私の中の馬がさせている事だと思って頂きたい。

「あ~、また神話の中の楽園を、パッパカ・パッパカ駆け抜けているんだなぁ」と思って頂きたいですね。


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ところで、宮沢賢治の<銀河鉄道の夜>の中に<ケンタウルス祭の夜>というワンシーンが出て来ますよね。

<ケンタウルス祭の夜>には子供たちは新しいシャツを着て、烏瓜の明かりを持ち、星めぐりの口笛を吹きます。

そして「ケンタウルス、露をふらせ!」と叫んで走ったり、青いマグネシアの花火を燃したりして賑やかに遊ぶのです。


古代ギリシャ人が想像した半人半馬の<ケンタウロス>

それは射手座とケンタウルス座のふたつの星座になって、今夜も私を見下ろしています。

次回12月の合同誕生会を開くなら、<ケンタウルス祭>と命名して、賢治風にはしゃいでみるのも良いかも知れませんね。




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by viva1213yumiko | 2013-12-13 14:00 | おとぎ話・こぼれ話 | Comments(0)

ショパンの湖

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知人のピアニストA・Y嬢のリサイタルに行き、ピアノ演奏を堪能させて頂きました。

ロマン派の作品を得意とする彼女。

その演奏の8割までがショパン作品だったので、我々素人にとってありがたいプログラム構成でした。


「お姫様抱っこの時は、間違いなく絶対こういうドレスよねぇ〜」

きっと女子なら誰もがそう夢見る、ふわっとしたローズピンクのドレス。

あんなドレス着て華麗にピアノが弾けるなんて・・・何とも羨ましい!

鍵盤を叩くたびにアップの後れ毛がフワフワ揺れて、とびっきりロマンチックなリサイタルなのであります。


ロマン派とは、ショパン・リスト・シューマン・メンデルスゾーンなど、主に18世紀~19世紀の作曲家の事を指します。

それまで続いていた宮廷風の古典様式から一歩進んで、感情や感覚・直感から来る、より深層の真実を暴き出すような芸術様式の事をロマン派と呼ぶのだそうです。

激しく涌き上る激情や、苦痛も含めた広義の感情のロマンなので、決して優しく夢見がちなロマンティックな音楽の事だけではありません。

狂気じみた情念や、嫉妬やエゴや、苦悩や慟哭。

そんな生々しい感覚をも受け入れた末の、人間性の神髄を表現するという意味での<ロマン>なのです。


ショパンは<ピアノの詩人>と言われてるけど、今回改めて聞き直してみて、なるほど確かに言い得てるなと思いました。

美しいけれどちょっと冷徹すぎて、何だか危なっかしい側面もある、詩人独特の観察眼があります。

シューマンはそれを「美しい花畑の中に大砲が隠されている音楽」と評したんだそうです。

うまい事言うもんだなぁ、と感心してしまいました。

そこでちょっとおこがましいですが、ショパンの創作イメージをあえて私流に例えてみるとこんな感じになります。


   よく晴れた日の昼下がり

   あなたはひとり、湖にボートを漕ぎ出す

   水深100mはあろうかという、恐ろしく透明度の高い湖だ

   そして湖の真ん中で、

   オールを降ろし深呼吸ひとつ

   ギシギシと揺れるボートから、こわごわ湖底を覗き込む


   その時、魔法のように次々と浮かび上がった過去からのイメージ

   郷愁・倦怠・享楽・情念・・・

   浮気心・後悔・恩寵・救済・・・

   そんな真実の感情が音符と共に浮かび上がって来る

   それらひとつひとつを、優しく両手ですくい五線譜の上にそっとこぼす

   
   泣き笑いしている自分を、私は湖面から見降ろす
   
   マズルカやノクターンやポロネーズ
   
   運命の輪だけが静かに回転している
   
   
   近いようでいて遠い場所のメロディ

   それがショパンがすくいあげたメロディ


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湖の底のシャンバラの栄枯盛衰を、あなたは映画を観るように覗き込む。

すると、イメージクリップのように色々なものが見えて来るのです。


それは良く晴れた日でないとだめですね。

ボートを出すのは<穏やかな気持ち>の昼下がりでなければならなりません。

恋に酔いつつ、なおかつその官能を人ごとのように冷静に味わう。

そういう境地は、<穏やかな心>にしか宿らないからです。


我々は日々のルーティンで、日常の雑事で、不必要な雑念で、透き通った湖の存在を忘れてしまっています。

けれども実は、湖には遠い昔に沈んでしまった寺院や花園が存在していて、あなたに発掘されるのを今もじっと待っているんですね。

ショパンのロマンチシズムは、忘れていたあの湖を思い出させます。

そして「ねぇ、また今日辺り、ボート出してみましょうよ」と、時折誘って来るのです。


[感情とは、やって来て、そして過ぎ行くものである。 だから、感情に執着してはならない・・・]

仏教でもこのように教えています。

愛と憎しみ・喜びと苦悩・嫉妬と思いやり

そういった相反する両極の感情をのり超えて、新しい次元の出現する辺りから、いつでも美しいものは生まれて来るような気がします。


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湖の底のシャンバラの栄枯盛衰を、あなたは映画を観るように覗き込む。

すると、イメージクリップのように色々なものが見えて来るのです。


誰もいない舞踏会・虹色のプリズム・人々のざわめき・家族の肖像画・青い戦争の時代・物悲しい舟歌

初めて子犬を抱いた日・兵隊たちの望郷・一途すぎた恋・甘い白日夢・思いがけない贈り物

多分それは、形にならないそういうものたちの事なのです。


優雅な手招き・感傷的なワルツ・ドレスの衣擦れの音・仲直りの口づけ・安堵して眠る子供・寺院の鐘の音・もう手に入らない幸福

そんな形にならないものたちの事だ。


きっと神秘がひも解かれるその日には、そういうものたちがたくさん顔を出して来るのでしょう。

その時を湖は今も静かに待っているのです。




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by viva1213yumiko | 2013-12-04 14:23 | おとぎ話・こぼれ話 | Comments(0)

かけがえのない記憶

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33才の若さで急逝した、仕事仲間のK氏を<偲ぶ会>がありました。

前日まで元気に仕事してたのに、あまりに突然亡くなってしまったので、参加者はモヤモヤした信じられない気持ちを一杯抱えていました。

ご両親のお気持ちを察してみても、さぞかし気持ちに折り合いがつかない事と思われます。

北海道に住むご両親は、自分の息子がどんな仕事をしていたか、どんな生活をしてどのような人々と関わっていたのか、息子が何に興味を持ちどんな目標を持っていたのか、ほとんど良く知ってなかったようなのです。

そこでその日集まった30名程で、自分だけが知っている彼とのエピソードや、彼の印象、人と成りを順々に語り継ぎ、その模様を映像に記録してご両親に送ろうという事になったのです。


これは良い話しだなぁ、と私は思いました。

実際みんなの語るエピソードを聞き、「彼はビールが大好きだった事」「来年の東京マラソンに出場が決まり喜んでいた事」「女性の好みはスリムタイプで、意外にもピンク色が好きだった事」「休日にはアロハシャツ着てラーメンを食べ歩いていた事」「ビキニタイプの下着をベランダに干して盗まれた」「繊細で気が利くので女性受けが良かった事」「子供好きだった事」「楽器の修理を特技に持ち将来はそういう職人になりたがっていた事」などが分かって来たのです。

一人の人間の中には多面体構造物のように、色々な面があるものです。

自分の知っていたK氏とは幾分違うさまざまな側面を知ってしまったせいで、彼の存在は生前よりむしろ立体的に、ダイヤみたいに光始めたような気がしました。

編集し完成されたビデオレターを見たら、ご両親にとっては尚更そう感じられるんじゃないでしょうか?

「息子は今この場でキラキラしてるじゃないか」って・・・


人間の存在っていうのは人の記憶の中で初めて輝き出す。

もしかするとそういうものなのかも知れません。
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そこでちょっと思いついてしまいました。

亡くなられた方の生前の仕事や家族、仲間や交流、価値観や考え方、癖やこだわりを淡々と紹介する、今回のビデオレターのような番組があっても良いんじゃないかってね。

いっその事どこかの下らないTV局をひとつ廃止して、亡くなられた方専門の訃報チャンネルにしてもいいんじゃないですか?

しかしそれは死亡報告的な暗く味気ないものではなく、彼あるいは彼女がどのような人であったのか人格を忍ばせる、愛あるものでなければなりません。


彼は額に汗してあの時積極的にボランティアに参加してくれた。

彼女は家の子供にいつもクッキーを焼いてプレゼントしてくれた。

彼は人を笑わせるのが上手だったが、ジョークが通じない時はちょっと落ち込んでいた。

彼女はいつもアリアを歌いながら犬の散歩を日課にした。

彼の人生最良の日とは?

彼女の最もくつろげたお気に入りの場所は?

そういう小さい日常のエピソードを色々な関係者が語りつないで行く、ただそれだけの番組なのです。

葬儀や霊園関係の企業がスポンサーになってもいいけど、これはあくまでもベースに愛がある事が前提です。

唄にあるように、故人のスピリッツが千の風に還るまで、電波に乗せて見送る儀式のプログラムなのです。
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人間とは記憶と共に生きる生き物です。

愛する者が目の前から消えて行く喪失感を埋めてくれる唯一のものは、たくさんの良いメモリーだけなのです。

3.11の時、がれきの中から何よりも人々が探し出したかったもの。

それは先祖の位牌と家族の写真だったと言うじゃないですか。


記憶とは人と人とを媒介する、目には見えないパワーを持っています。

人間が時に神々しい程強くなったり、儚いくらい弱くなったりするのも、みんな記憶の力によるのです。

人と人との間に本当に存在してるもの。

もしかしてそれは<愛という名の記憶>だけなんじゃないかって、実はそんな気もするくらいです。

だからこそ人生のかけがえのない美しいメモリーを大切に生きたい。

そう、とみに願う今日この頃の私なのです。




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by viva1213yumiko | 2013-11-19 21:06 | おとぎ話・こぼれ話 | Comments(0)

創作クラスの男と女

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   ♬おと〜こと おん〜な〜の あい〜だ〜には〜

    ふか〜くて くら〜い〜  かわ〜が〜ある〜♬


唄にもあるように、男女の間にはなかなか埋めがたい溝があるものです。

「やれやれ」と頭を抱える事も多いですよね。

大学の創作クラスの授業で、その証拠が如実に現われてしまった面白い例を紹介しましょう。


コロラド大学のある教授が、隣同士の学生に男女のペアになってもらい、リレー小説を書かせるという課題を与えたのだそうです。

リレー小説なのでパートナーの短編の内容を良く読み、話しが流れるように書き加えて行かなければなりません。

そして二人が同意したところで完結するのですが、提出されたリレー小説は以下のようになり、かなりぶっ飛んだ面白い内容になってしまいました。


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第一章:(レベッカ作)

ローリーはどの銘柄のティを飲むか決めかねていた。
部屋でのんびり過ごしたい夜によく飲んでいたお気に入りのカモミール・ティ。
でも、今それを飲むとカールのことを思い出してしまう。
二人が幸せだったあの頃、彼はカモミール・ティが好きだと言っていたわ。
けれど、彼のことはもう頭から追い出さないといけない。
彼のことを考えすぎると胸が苦しくなって、なんだか喘息がひどくなったような気持ちになるもの。
だからカモミール・ティは選択から外そう。


第二章: (ビル作)

その頃、攻撃艦隊を率いるカール・ハリス軍曹はスカイロン4の軌道上にいた。
一年以上も前に、たった一晩だけの熱い夜を過ごしたノイローゼで思慮の足りない喘息持ちのローリーとか言うくだらない女のことよりも、もっと大事なことを考えなくてはいけないのだ。
銀河通信装置に話しかける。
「こちらハリス、静止衛星17どうぞ」
「極軌道は確立しました。現在のところ妨害は入っておりません・・・」
しかし彼が通信を切断する直前、粒子砲の青い閃光がきらめき、あろう事か彼の搭乗する戦艦の貨物室をぶち抜いたのだ。
この衝撃によって、彼は座席からコックピットの向こう側へと吹き飛ばされてしまった。


第三章:(レベッカ作)

彼は頭を打ち、ほぼ即死であった。
だが死ぬ前に彼が受けた苦痛は、彼のことを心から愛していた唯一の女性を精神的に傷つけてしまったという後悔だった。
そして、まもなく地球はこの平和な農夫たちの住むスカイロン4との、無為な敵対関係に終止符を打つことになる。
ある朝、新聞を広げたローリーは「議会は戦争と宇宙旅行を永遠に廃止する法案を可決」という記事を目にした。
その記事は彼女にとって嬉しくもあり、どうでもよかった。
彼女はぼんやり外を眺め、毎日がゆっくりと屈託なく過ぎていた若かりし頃を思い出していた。
思えばあの頃は、新聞もなければ、周りの美しいものに抱く素直な感動を邪魔するテレビもなかった。
「どうして無邪気さを捨てて、一人の女性にならなければいけないのかしら」
ただ切なく考えを巡らせた。


第四章:(ビル作)

ローリーがそのとき知らなかったのは。彼女にあと10秒しか命が残されていないことだった。
遥か何千マイルも離れた宇宙から、アヌ・ウドリアン母艦が最初のリチウム核融合ミサイルを発射したのだ。
一方的に宇宙における武装廃止条約を議会に通し、無理やり推進しようとする、うすのろで臆病な平和主義者どもは、地球をむざむざと敵対する宇宙人たちの無防備な標的にしてしまった。
宇宙人たちは人類を破滅させることが狙いなのだ。
条約が可決してから2時間と経たずして、彼らの母艦には惑星を粉々にしてしまう兵器が積まれ、地球へと向かっていた。
止めるものは誰もおらず、彼らは迅速な計画を開始した。
リチウム核融合ミサイルは妨害を一切受けずに大気圏へと突入する。
グアム沖の海底に停泊していたトップ・シークレットの移動潜水艦の中で、大統領は想像も及ばぬほどの巨大な爆発を感じた。
それはつまらない馬鹿女のローリーさえも一瞬にして気化させた。


レベッカ:
ばかばかしすぎるわ。
もうこれ以上この文学のまがいものを続けるのは真っ平よ。
私の課題のパートナーは、暴力的で男性優位主義で教養が半分の未熟な奴だわ。


ビル:
そうかい?それを言うなら俺のパートナーは、自己中心的で退屈で神経質で、書く内容は文字通り精神安定剤と同等だ。
「ああ、カモミール・ティを飲むべきかしら」
「ああ、それとも別の種類のくそったれなティがいいかしら」
「だめだわ、私どうしたらいいかしら」
「私は本当におつむの足りない間抜けだわ。きっとダニエル・スティールの小説を読みすぎたんだわ!」


レベッカ: ムカつく!

ビル: ビッチ!


レベッカ: ふぁっくゆー! この原始人。

ビル: 夢でも見ておねんねしてな、そしてティでも飲んで来い。


教授: 評価はA+です。とても気に入りました。

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ぷっ・・・

二人のやり取りの様子が目に浮かんで、思わず笑ってしまいます。

ハーレクインロマンスを書きたい女子と、ガンダムを書きたい男子。

改めて男女の差を歴然と感じる面白い小説になりました。

しかし教授もA+の評価をつけるあたり、こうなる事を予測して課題を出したんだと思われます。

リレー小説を最も楽しんだのは、教授本人だったのかも知れませんね。


創作クラスの課題からも、男と女とじゃ全く違うって事がはっきりしました。

まるで別次元を生きる生命体みたいですよね。

やはり男と女の間には、深くて暗い河が存在するのかも知れませんねぇ〜




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by viva1213yumiko | 2013-11-11 14:02 | おとぎ話・こぼれ話 | Comments(0)

電気が使えなくなる日

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先日、夜中の2時頃地震があって津波警報が発令されましたよね。

恥ずかしながら私、全く気付かずにいて、翌日の午後人づてに聞き、初めてそのニュースを知ったような状態でした。

日頃からTVも殆ど見ないし、このままでは国家レベルの非常事態が発令されたとしても、上手く立ち回れず大混乱しそうです。


世界で最も豊かだった、あの米国さえも崩壊するかもしれないっていうご時世です。

実際いま世界では、いつ何時どこで何が起こるか、誰も予測がつきません。

そこで我々に望まれるのは、いつ何が起こっても慌てる事のないように、心構えを整えておく事ですよね。

地球の大転換、大浄化・・・

地球という名の惑星が、悟りのレベルに到達出来るかどうかっていう大事な瀬戸際です。

宇宙の創造主は地球のさらなる成長を思い、「一度リセットしちゃおっかなぁ~?」って、そんな事考えているような気がしないでもありません。

驕り高ぶった人間たちに目覚めの<愛のムチ>で、一気に成長を後押ししようという<親心作戦>です。

それには地震や津波など天災による浄化以外にも、地球の地殻変動や隕石衝突の可能性もありますよね。

しかしそれ以外にも「宇宙からの大規模な電磁パルス到来による、全面的停電も考えられる」と言われています。

公にはしてないけどNASAも、随分前から予見してると噂があるくらいです。

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全面的大停電・・・

これは我々にとって手強い試練になるでしょう。

いつでもあると思っていた電気が、ある日不意に使えなくなった場合の事を、ちょっと想像してみて下さい。


電気が使えなくなったら都市はあっという間に荒廃するでしょうね。

ビルやマンションでは照明がつかない、冷暖房が使えない、TV・PCが使えない以外にも、エレベーターが止まり上下水道のポンプが停止してしまいます。

スーパー・コンビニは店舗照明や空調が停止して、冷蔵庫の食品は腐敗し悪臭を放ちます。

信号や通信が止まり、交通機関はマヒ。

自動車で動こうにもガソリンスタンドの給油が不可能なので、自転車か徒歩の方がよっぽど確実です。

器用な人が作ったリヤカーや大八車が、飛ぶように売れるでしょう。

金融機関もシステムダウンしているのでATM停止、預金引き出し不能に陥る。
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戒厳令を発動したくても警察さえも通信手段がないのだから、独自の通信システムを持つ、軍隊もどきの集団が治安を牛じる事になるでしょう。

下手すると、それは外国の勢力かも知れません。

治安の悪い地区では住民がすぐに暴徒化し、水場近くのビルや地下街をあっという間に占拠。

衛生状態が悪くなり、伝染病が蔓延し、体力のない者からどんどん死んで行くのです。

愚連隊のような連中がスラム化したビルを封鎖し、盗品などを売りさばく闇市がすぐに現われるでしょうね。

ガレキや遺体を燃やす煙が方々で上がり、異様な臭いが立ちこめます。

食べ物と水を求める窮民集団は一斉にどこへ向かおうとするでしょうか?

都市の廃墟から彷徨い出した難民と近郊農村の自警団との間で、争いが起きているかも知れません。

飢饉の時の絵巻物みたいな光景を、実際目にするかも知れません。

まさにこの世の地獄絵図になるかも知れないのです。

   祇園精舎の鐘の音

   諸行無常の響きあり

   お〜、くわばら、くわばら。
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ここ100~150年間、我々は電気に依存する生活をさせられていて、「電気がなければ生きて行けない」と思い込まされてしまっています。

アルコール中毒・麻薬中毒患者と同じ。

電気中毒患者です。

中毒患者を治療するためには解毒治療に加えて、なぜ自分が薬物に依存するのかその根本原因を深く見つめるセラピーが必要じゃないですか。

お天道さまは先進国の電気中毒を治療するため、一度完全なる隔離を強行し、なぜ電気に依存してしまうのか、そもそも電気は必要なのか、人類に自己反省を促す作戦に出て来るかも知れませんよ。


しかし、ここでパニックを起こし、この世の終わりと絶望してはいけません。

身体の毒物はキレート療法などで排除してしまうと、妙にスッキリお肌ツヤツヤになるって言いますよね。

同じように地球上の毒物も排除、排除です。

各所で好転反応は出ざるを得ませんが、その混乱を受け入れるつもりで腹をくくってしまいましょう。

蒼い地球に悪玉菌のようにはびこってる、あの醜く無骨な送電線網をスッキリ排除して、お肌ツヤツヤの惑星に甦らせたいものです。

そして「電気の文明よ、さよ〜なら〜」 

「それに代わる新しい文明よ、こんにちは〜」

って笑顔で言いたいですよね。 


電気中毒患者の私たち。

集中治療の日も、そんなに遠くないんじゃないかって気がしてます。



追伸
あの日、脚立持参で意気揚々と電気を止めに来たT電力O支社のKさん。

彼の人生にも幸福が来る事を、私ほんのちょっとだけ祈ってますから・・・




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by viva1213yumiko | 2013-10-30 20:47 | おとぎ話・こぼれ話 | Comments(0)

りんご神話

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台風が続くせいなのか、ほんの少しの傷で売り物にならない<理由ありりんご>が、スーパーで大量に特売されていました。

う〜む。

考えてみれば、りんごだって人間とおんなじです。

傷を負い痛みを知ってるものには、それなりの深みと味わいがある?かも知れないじゃないですか。

手間ひまかけて大事に育てられた優等生りんごも素晴らしいですが、多少の痛みを知る<理由ありりんご>だって十分に魅力的です。

この世に存在するありとあらゆるものには、その使命と役割が用意されているのです。

縁あって私の元へとやって来た4つのりんごたちは、私の味覚の喜びと幸福に帰依する使命を全うしようとしてくれています。

そして理由がどうあろうとなかろうと、潔く消滅して行かんとするその勇気に、この世の無常と循環と刹那を改めて私に思い起こさせてくれるのです。

まあとにかく・・・

りんごを食べる機会が増えて嬉しい限りなのであります。
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太古の昔から、我々人間とりんごとは親しい間柄です。

人類史のエポックメイキングな場所には、なぜか必ず赤いりんごが登場し、その存在感を見せつけて来ました。

サイズといい色といい、まるで人間の心臓を思わせるからでしょうか、りんごは人の生命の象徴として扱われる事が多いのです。


「人間とりんごとの関係性には、宿命論的な何かがあるに違いない・・・」

今朝もサクサク<理由ありりんご>の皮を剥きながら、私は考えておりました。

世界に果実は数多あるけど、りんごほど詩的・象徴的な果物はありません。

[人類が克服すべきカルマと共に、十字架を背負って歩いた希有な存在]

りんごという果実には、きっと特別な何かがあると確信しています。


そう思ってみると、我々はもっとりんごをリスペクトし、日々感謝して食さねばならなくなりますねぇ。

「りんごをかじると歯茎から血が出ませんか?」

何だかあの台詞さえ、りんごへの冒涜に思えて来ました。

本日は罪滅ぼしも兼ねて、思いつくままりんご神話を思い返してみましょう。


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まずはご存知<旧約聖書> 

エデンの園の禁断の実の逸話です。

アダムとイブは楽園を追放され、原罪を負ってしまいます。

その時以来、我々は人生に苦悩し続けなければならない宿命を負った訳ですが、このお話しの中でりんごは禁断と誘惑、知恵と生命の象徴となっています。

あの時ご先祖さんが赤いりんごを食べさえしなければ、今も裸の楽園で悩みなく暮らしていのかと思うと、ちょっとだけ泣けてきます。

いっそエデンのりんごがドリアンみたいな強烈な匂いを発していたら、アダムもイブも禁を犯さず、全然違った楽しい神話が生まれていたんでしょうねぇ。



それからギリシャ神話の<パリスの審判>
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パリスは3人の女神の美人競争を黄金のりんごで選ぶのですが、それが元でトロイア戦争を引き起こしてしまいます。

また<英雄ヘラクレス>の逸話では、天空を支える巨神アトラスを欺くため、ヘラクレスは黄金のりんごを使ったとあります。

ギリシャ神話のりんごは、はかりごとや権力の象徴のように扱われています。



一方、<アラビアンナイト>のアフマッド王子は、魔法のりんごで病気の姫を治して健康と蘇生の象徴になっているし、グリム童話<白雪姫>も毒入りりんごによる死と蘇生、娘が女に成長するためのりんごとして扱われています。
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<ウィリアム・テル>では頭に乗せて矢を射られたりんごは、英雄の反抗性、父子の信頼と愛情の象徴です。
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また、ニュートンは木から落ちるりんごで万有引力の法則を見つけたし、スティーブ・ジョブスはりんごのかじり跡(バイト)を単位byte(バイト)と語呂合わせしている。
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そして10月31日のハロウィンも、本来は古代ケルトやローマの果樹の女神<ポモナ>を讃える秋の収穫祭で、西洋では別名<りんごの日>と呼ばれるらしい。

恋人の名前を書いたりんごを水に浮かべ、口だけでそれを取れるかどうかで恋の成就を占う風習があって、それをアップル・ポビングというのだそうです。
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どうですか? 

りんごの神話性はおとぎ話しを超えてるって気がしませんか?

そこには意味深い、特別な秘密の叡智が隠されているように感じられます。

りんごは人類にとって特別な、宿命的な果実って事なんでしょうね。




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追伸
以前、映画<奇跡のりんご>を見て私も感動した一人なのだが、木村秋則さんの業績は多くの人々に支持され有名になり、今や新しいりんご神話を生み出してしまったようです。

昨今では、そのオーガニックりんごの果汁で作った化粧品さえ販売されていると聞きます。

平成版のりんご神話は、日本の津軽から今現在、生まれ育ってる真っ最中なのであります。

木村さんが生み出した<奇跡のりんご>のストーリーが、本物の神話のように語り継がれて行く事を願っています。




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by viva1213yumiko | 2013-10-21 19:33 | おとぎ話・こぼれ話 | Comments(0)

浦島太郎伝説

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   ♬むっかし~むっかし~、浦島は~

    助けた亀に連れられて~

    竜宮城へ来てみれば~

    絵~にも描けない美しさ~♬


亀卜(きぼく)のため捉えられた、無数のウミガメ達に思いを巡らせ黙想していたら、案の定<浦島太郎>が脳裏にこびりついて離れなくなってしまいました。


誰もが知ってる異界訪問のおとぎ話し<浦島太郎>

実は改めて思い出してみると、このお話しってとっても奥が深いんですよねぇ。

意味深な謎が多く、ただの動物愛護・善行推奨の子供向けおとぎ話とは思えません。

助けた亀のお礼のはずの「お・も・て・な・し」で、太郎は全てを失ってしまうんですからねぇ~

それって、あまりにも救いがないじゃありませんか。

「す・く・い・な・し」なのです。

ちまたでは割に良く囁かれているようですが、一体<浦島太郎>の教訓とは何なのでしょうか?

深遠な人生のテーマが、水面下に潜んでいるような気がしないでもありません。

それは、「人は良い行いをしたからといって、必ずしも幸せになれるとは限らない」なのか?

「人生山あり谷あり、上手い話しには裏がある」なのか?

「時間の進みは一定じゃない、楽しい時は早く過ぎる」なのか?

「子供のイジメ問題に大人が口出しするとロクな事がない」なのか?

いずれにしても皮肉っぽくて、不条理に満ちています。


民族学の常識では、昔話の伝説というものは、ある家や土地との関わりを説明するために作られたストーリであって、本来は大人向けの物語というのが常識なんだそうです。

それに対しおとぎ話しの方は、後世、神に対する信仰が失われた時代になってから伝説が子供向けに変形されたものの事を指すのだそう。

<浦島太郎>伝説は万葉集の時代から語り継がれて来たお話しなのですが、室町時代の御伽草子に載ってる古い<浦島太郎>は、始めから亀なんか全然関係なくて、太郎が海の女神・乙姫の婿になるという設定だったようです。

古い時代の<浦島太郎>は、この土地からは神に見込まれるほどの英雄が出たという主題が潜んでいて、子供向けのおとぎ話しとは全く違うものなのです。

この伝説が子供向けに変形されておとぎ話になる過程で、太郎と乙姫の官能的な性描写の部分が子供には相応しくないとカットされ、代わりに亀を助けた話しが無理矢理持ち込まれました。

その結果、なぜ最後に太郎がお爺さんになってしまうのかが分かり難くなってしまったらしい。

しかし元を正せば、太郎は女神の色香に骨抜きにされ、精も魂も抜き取られて老人化してしまったという大人の教訓話しだったのです。


この手の<大人のためのおとぎ話し>って結構多いんですよね。

グリム童話なんかも、親殺し、子殺し、姦淫、人肉などの主題が多く、子供版のサイコスリラーって感じで、中世暗黒時代のおどろおどろしさ満載です。

その他にも私は以前、知人にポルノ版<白雪姫と7人の小人>の話しを聞かされた事もあります(笑)

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<浦島太郎>伝説も、<竜宮城キャバクラ編>とか<エイリアン・アブダクション編>とか、大人バージョンが色々あるのですが、その中でもとっておきの怖さを持つのがこんなストーリーです。

今は削除されてもう見れなくなってしまった、アニメ<世にも恐ろしい日本昔話し 浦島太郎>によると・・・


漁師の太郎は母親と二人暮らし。

ある日、海へ行くと言って家を出た太郎。

実は、お茶やさんで遊んじゃっていたりするのです。

その時にふとした事で助けたお亀という女性に、どうしてもお礼がしたいと大きなお屋敷に連れて行かれます。

聞けばお亀はこの屋敷の使用人。

使用人を助けたお礼にしては豪勢すぎるんですが、珍しいキセルを吸わせてもらったり、美しい女中たちがあんな事やこんな事をしてもてなしてくれます。

その中でも太郎が一番夢中になったお竜という女性とは、毎日のように夢心地であんな事やこんな事を。

キセルの煙は太郎を心地良い夢の中へ誘います。

そんな折、お竜は太郎に「好意の印」と、箱をプレゼントします。

毎日夢心地の太郎ですが、ふと気が付くと、暗く広い牢の中に座っていました。

周りには自分と同じようにヨダレを垂らし、目の焦点は定まらない廃人同然の男たちが何人もいます。

目の前で死んでいく者もいました。

「ああ・・・」と顔を抑えると、太郎の顔の皮膚はボロボロと崩れます。

おそらく梅毒の症状でしょうね。

実はお竜は病気(やはり梅毒?)で、正常な男からはとても相手にされないような醜女(むしろバケモノ)でした。

キセルで吸わせていたのはおそらくアヘンか何かでしょう。

お竜に子供を授けるために町の若い男を屋敷に連れ込み、薬漬けにして相手させていたという事なのです。

太郎がどの段階で「これはヤバイ」と悟ったのかはよくわかりませんが、とにかく屋敷から逃げ出します。

なんとか屋敷の外に出ますが、その時すでに風貌は老人です。

やっとの事で海辺の自宅に辿りつきますが、家は朽ち果てており、通りかかった人に聞くと、「昔この家には太郎という男がいたが、ある日海にいくと行ったきり帰らず、母親は心労で死んでしまった」との事。

放心状態で崖に腰掛け、持っていた箱を開けてみると中にはキセルとアヘンが入っていました。

キセルを吸うと、煙の中に母親の顔が・・・

何かを叫びながら、煙の中の母を追うように海に身を投げる太郎でした。

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こわ〜い!

<浦島太郎>がシュールで斬新なホラーに変身しております。

しかし考えてみると、<浦島太郎>に実話モデルがあるとしたら、案外こんなものだったかも知れませんよ。

島流しの男の猟奇事件に、ああでもないこうでもないと尾ひれがついて、伝説化してしまったのかも知れません。

いずれにしても海辺に住んだ、とんでもない男がやらかした何かが、人々の心に強い印象を残した事は間違いなさそうです。


昔話の英雄って、良くも悪くもとんでもない人たちの語り継ぎです。

キャバクラから無事帰還して来たぐらいでは、まだまだ英雄には程遠いので、よい子の皆さんは、くれぐれも勘違いしないようにしましょう。




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by viva1213yumiko | 2013-10-15 13:40 | おとぎ話・こぼれ話 | Comments(0)

サマッラの約束

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ある召使いがバクダッドの市場で買い物をしていると、不意に死神に出くわしてしまい、震え上がりました。

死神は突き刺すような目で鋭く睨んで、召使いを釘づけにしました。

怖じ気づいた召使いは急いで主人の元に戻り、事情を説明し、そして「すぐにバクダッドを発ち、日が暮れる前にサマッラに着きたいので馬をお借りしたい」と願いました。

主人は承諾したので、召使いは馬を駆り、急ぎサマッラに発ったのでした。

その後すぐ主人は市場に出かけ、まだ人ごみに立っていた死神を見つけました。

主人は勇気を出して死神と向かい合い「なぜ今朝召使いを脅したのか?」と訪ねました。

すると死神は「違う、ここで会って驚いたのだ」と答えます。

「予定では今夜サマッラで会うはずだったのだが・・・」

                      スーフィー詩人  ルーミー


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ルーミーのこの寓話は、人の運命の皮肉な側面を表しています。

死神から逃げ出したその場所に、まさに死神も行く計画をしていたとは・・・

どう考えても召使いの運命は、死の予兆を道連れにしているとしか思えません。

死神との遭遇は、最初から決定されていた事なのでしょうか?

それともただの偶然なのでしょうか?



人が現時点で行う様々な選択は、現在や未来を決定して行きます。

[食べ物・飲み物・服装・書物・友人・会話・趣味嗜好]

毎日の小さな選択が積み重なって・・・

[進学・就職・結婚・離婚・自己実現]

人生のレールは徐々に敷かれて行くのです。

日々の選択の要因が、人の人生やキャラクターを決定して行くのです。


しかし現在・過去・未来のすべてが、宇宙がスッポリ収まる聖なる入れ物の中に存在しているとしたらどうでしょう。

私たちが日常目にしている世界よりももっと深いレベル、あるいは高次の世界というものが存在し、それがあらゆる現象を我々の現実世界に働きかけているとしたら?

日常世界の経験とは、より深い真実からのメッセージという事になりませんか?

もしかすると上位の世界の不可知の力は、我々人間を操っているのかも知れません。

神話が教えているように、人生の困難や試練は、神々の気まぐれが起こすのでしょうか?

運命の女神たちの紡ぐ糸で、我々の運命は始めから決まってるのでしょうか?


私は高次の存在ではないので、この召使いの宿命が何を意味してるのかさっぱり解りません。

しかし私に今考えられるのは・・・

「召使いが市場で死神と出会った時、彼の主人がしたように死神と正面から向かい合い、死の恐れを克服していたら、彼の運命は違ったものになったのではないか?」 という事なのです。


召使いは死を必要以上に怖れていました。

だからこそ市場で死神に出くわすような状況を、自ら無意識に生み出してしまったとは考えられませんか?

彼に死を怖れる気持ちがなかったら、市場に死神がいたとは、きっと気付く事すらなかったでしょう。

召使いは死に焦点を合わせる事で、むしろ死神と遭遇する羽目になってしまったのです。

一方、彼の主人はそれほど死を怖がってはいなかった。


いや、きっと怖れはあったのでしょう。

ですが勇気を出して、あえてその恐怖と向き合いました。

その結果、死神は思ったほど怖い存在ではないと分かったのです。

こちらの問いかけにも答えてくれて、結構フランクな奴だったりするのです。

その時点で、主人は死の怖れを克服したと言えるのではないでしょうか。

心の闇と良い関係を結んだからです。
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[あなたが抵抗するものが持続する]

世界とは本当に神話のようなものです。

私たちの深い心の信念が原因となり、今の自分の環境は作られているのです。

あなたの心はそれ自身が本当に愛してるもの、怖れてるものを、ただ黙って引き寄せているだけです。

だから人生の出来事に偶然はないのです。




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by viva1213yumiko | 2013-09-10 12:54 | おとぎ話・こぼれ話 | Comments(0)