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備えあれば、憂い増す

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イソップの寓話に<アリとキリギリス>のお話しがあります。

夏の間、アリたちは冬の食料を蓄えるために働き続け、キリギリスはバイオリンを弾き歌を歌って過ごす。

やがて冬が来てキリギリスは食べ物を探すが見つからず、最後にアリたちに乞い食料を分けてもらおうとする。

慎ましく長生きするアリ人生を歩むべきか、短いながら楽しいキリギリス人生を行くべきか・・・

ふたつの選択肢を考えさせる有名な寓話です。


実はこのお話し、ふたつの異なる結末があるのです。

一方は「夏には歌っていたんだから、冬は踊ったらどうだい?」とアリに拒否され、キリギリスは飢えてしんでしまうというブラックでシニカルなもの。

もう一方はアリが食べ物を恵みお説教し、キリギリスは改心するという教育的なものです。

どちらにしても、そこには色々な人生訓を読み取る事が出来ます。


   [汝の隣人を愛せ]

   [備えあれば憂いなし]

   [働かざるもの食うべからず]

   [せこく溜め込む奴ほど独善的でケチで冷たい]

   [生き物は必ず死ぬのだから好きな事をして人生を謳歌せよ] etc.  



西洋ではまた違うようですが、日本の社会では「アリのように将来の危機に備え行動するを良し」と解釈されて来ました。

「キリギリス的生き方はダメなんだよ」って意味なんだと、私自身も思っていました。

「怠けていたんじゃ周りに迷惑。 努力しなさい! 頑張りなさい!」

そうやってアリ的正義を信じて働き、頑張りすぎて過労死する人が増えたのも、紛れのない事実ですよね。

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しかし聞くところによると、アリのコロニーは皆んなが皆んな働きアリって訳じゃないらしいですよ。

勤勉20%、普通60%、怠け者20%・・・

パーセンテージで言うと、ざっとそんなもんなんだそうです。

さらに不思議な事に、勤勉アリばかりを集めて来て別のコロニーを作らせると、その集団はまた元の同じ比率へと変化すると言います。

100%勤勉アリの集団にはならず、やはり勤勉20%で落ち着くらしい。

怠け者ばかり集めた場合でも同様な結果が起こるのだそうです。

何だか面白いですよね。

大会社のサラリーマンも同じような比率構成なのでしょうか?

調査してみたいものです。


だからそこら辺の事情を知ってしまうと、この寓話の教訓は教えられたものとは全く違ってたんじゃないかって思えて来ます。

実はこの物語の本当の教訓は・・・


   [人の生き方に正解なんてない]


むしろそう言ってるような気がして来ます。

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世の中の価値観なんて時代によってクルクル変わるのです。

例えば仮にもし戦争が起こったとしたら、その時は軍隊が実権を握りますよね。

そうなれば人殺しだって賛美されてしまいます。

何が正しくて何が間違ってるかは、その時それを決めた側の都合次第で変わってしまう。

世の中のために役立つ人間を目指したとしても、それはそれで胡散臭くなるものなのです。

だから将来に備えて生きてばかりだと、きっとどこかで壁にぶつかるでしょう。


備えておけば安心だって?

もうそんな時代でもなくなりました。

人生を損得で考えても幸せなんて続きません。

他人と自分を比べてもしょうがありません。

まだやって来てもいない未来を、必要以上に思い煩うと、今の幸せを見逃してしまいます。

それよりもほんの少しずつでいい、輝いて生きる事が大切なのです。
   

だからなのでしょうか・・・

私最近、この格言がお気に入りなんです。

是非とも<ことわざ事典>の掲載を願っています。
 



    [備えあれば、憂い増す]


 


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追伸
これからの時代の<アリとキリギリス>はこんな結末がマッチするんじゃないかしら?

キリギリスは音楽会の切符を売って、その収益で冬を越す事を思いつきました。

音楽に心癒されたアリたちは、いつもよりもっと豊かな冬を過ごしましたとさ。




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by viva1213yumiko | 2014-01-23 00:55 | おとぎ話・こぼれ話 | Comments(0)

メドゥーサ退治

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寒い日が続いていますね。

皆さんエネルギー枯れしてませんか?

1月2月はどうしても内面的になり、冬期鬱になったりしやすいので、いつも以上に心身のケアが必要です。

冬の乾燥した北風は<邪気>も運びやすいのです。

ふとした弾みで心に魔物が入らないとも限りません。

心の災いには十分注意しましょう。

乾燥注意報に加え、天気予報で<災い注意報>も発表してもらえるとありがたいですよね。


先日、早朝の5時起きをしなければならなかった日。

寝ぼけまなこの私は洗面所の鏡を見つめ、絶句してしまいました。

暗い洗面所の鏡の中に、見てはいけないものを見てしまったからです。

鏡の中・・・

そこにはメドゥーサがいました。

一本一本の髪が、のたうち回る蛇の姿の、あのメドゥーサです。

たっぷりと静電気を帯びた私の黒髪は、空気を掴んで大きく広がり、前後左右にふわふわ浮き上がって来るではありませんか。

そしてそれぞれの髪の毛が、独自の意志を持つ生命体のように勝手に動めいています。

シャー、シャーと異様な音を発し、蛇は私を見つめます。

夜明け前の異様な気配に、血の気は引き、声も出せず、背筋は凍りつきました。

洗面台の前で私は石となり、その場に固まってしまったのです。
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それは明らかにメドゥーサです。

ギリシア神話に出てくる怪物、ゴルゴン3姉妹の末娘メドゥーサだったのです。


ギリシア神話のゴルゴンとは、全身をウロコに覆われ、真鍮の翼と鉤爪、うごめく蛇の頭髪を持つ恐ろしい姿の怪物で、見たものを石に変えてしまう魔力が何よりも恐れられていました。

しかし姉二人と違って末っ娘のメドゥーサは不死身ではなかった。

だから英雄ペルセウスに首を刎ねられ、怪物退治されてしまったのです。


メドゥーサは元々美しい人間の娘だったのだが、海神ポセイドンの求愛を受け入れたためアテナの怒りに触れ、醜い姿に変えられてしまいました。

美しさゆえに恐ろしい怪物とされたメドゥーサは、古来芸術家の創作意欲を掻き立てる魅力的な題材として作品が多く残っています。

またその魔力の強さから魔除けの役割も担い、神殿などの装飾などにもよく用いられました。
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しかしちょっとだけメドゥーサの立場になって考えてみて下さい。

美しいがゆえに誘惑され、嫉妬され、怪物にされ、そして首を刎ねられてしまうのだから、彼女の側から見たら不条理極まる一生です。

メドゥーサが見るものを石にしてしまうほど周りの全てを憎んだのも、考えてみればとても納得出来る話しです。

[怖れ・怒り・憎しみ] に取り憑かれたお気の毒な人生だと言わざるを得ません。

メドゥーサ側から神話を再解釈したら、それは「聞くも涙、語るも涙」の悲劇となってしまいますね。


[怖れ・怒り・憎しみ]

これらは皆んな<愛以外のもの>です。

この世に愛だけが存在しているならば、世界は天国のように調和した美しい場所になるはずでしょう。

本来、神は世界をそういうものとして作り賜うたはずですよね。

しかしなぜか人間界だけはそう単純には行かなくて、ドロドロとした思いをそれぞれが抱え、しかも放射している。

油断してると<愛以外のもの>にすぐに感染し、増殖を許してしまうので、ここはすこぶる要注意です。

<愛以外のもの>は心の闇にドッカと腰を下ろし、すぐに繁殖を始めてしまうというそんな特性があります。

そんな時、鏡を覗いて見てご覧なさい。

あなたはきっと鏡の中に、メドゥーサの本質を見つける事となるでしょう。

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だから自分の心と毎日向き合い、<愛以外のもの>が入り込まないよう予防する事が何よりも大事です。

うがい・手洗い・水分補給・・・

それはインフルエンザ対策とほとんど変わりありません。

メドゥーサ退治は、毎日の小さな心がけから始まるのです。




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by viva1213yumiko | 2014-01-16 19:44 | おとぎ話・こぼれ話 | Comments(0)

愛のタテ軸

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正月休みに実家に帰省して、両親と久しぶりに顔を合わせたという方も多かったでしょうね。

血のつながった親子の絆は、何よりも確かで信頼のおける強い関係です。

しかしそれと同時に、最も根源的で最も難しい課題を持つ関係であるのも事実ですよね。

身近なだけになおさら憎しみも深い、愛憎関係であったりもします。

だからどの家の親子関係も、水面下に複雑なテーマを抱えているものです。

夫婦ならいっそ離婚し解消してしまう事も出来るけど、親子の血縁関係は切りたくても切れない因果ある関係です。

この親と子の、厄介で不思議な人間関係をどう捉えたら良いのか?

本日はそんなお話です。



親から子へと代々受け継がれて行くものって、顔かたちや性格や財産だけじゃないんですねよ。

親が子にバトンタッチするもの・・・

それは<愛の体験>です。


人は往々にして忘れていますが、幼少期(自分の生存が100%親の保護にかかってる頃)に親との愛情体験から得た印象というものは、その人の信念を形作るもの凄い力を持ってるんですよね。

子供の頃の<愛の体験>はその人の基盤を作っていて、人生のかなりの部分を支配しているんです。

子供って、親をじっくり良〜く観察してます。

そしてそこから人との関わり方や、出来事への反応の仕方、行動パターンなどを構築するのです。

幼少期のまっさらな心に刷り込まれる愛ですよ?

人生の基盤となる愛に対する信頼感は、この段階で形成され相続されてしまうのです。

それが親子代々伝わって行く。

言うならば、親子関係は<愛のタテ軸>なのです。


しかしこのタテ軸、実は恩讐(情けと仇)のコアともなるものだったのです。

誰もが皆<愛のタテ軸>から、暖かくて健全な愛だけを相続してる訳じゃありません。

歪んだ愛、重たい愛、勘違いの愛を引き継いでる可能性も多いのです。

親から心の癖を相続してしまうからです。

だから親がネガティブで不満の多い人生を送っているとしたら、その事を相当意識化してないと、あなたも似通った人生を送る事となるでしょう。

相続上の要注意事項と言えます。

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不幸の原因の多くは目に見えないものから来てますが、子供の頃に植え付けられ条件付けされた観念は、最も見つかりづらい<目に見えない毒素>と言えるでしょう。

「三つ子の魂百まで」と言うように、心身の深いレベルに蓄積されてしまうからです。

人は誰も皆、自分が一番怖いものを心の奥深くにしまい込んでいます。

心の傷を無意識に隠し、辛い記憶を封印してるのです。

一番怖いもの・・・

それはどれも皆、幼少期に親との関係でインプットされた、生存に関わる普遍的な怖れです。

「捨てられるかも知れない」という怖れであり、「自分には存在価値がないかも知れない」という怖れであり、「信頼が裏切られるかも知れない」という怖れなのです。

親子関係で受け継がれるものって<愛の原点>になりますよね。

それは余りにも小さい頃、余りにも当たり前に刷り込まれる怖れなので、皆んなその影響に気付く事さえ出来ないでいます。

だから親子関係は<愛の死角>でもあります。

自分の中で未解決な、根源的な課題を浮き彫りにしてくれるもの・・・

それは結局、親子関係の中に一番見つかりやすいのです。



親子関係のカルマは誰にとっても魂の大事業です。

けれど人は変わる準備さえ出来れば、血縁の因果を超えて成長して行けます。

親から引き継いだ観念に気づき、手放す。

なおかつ親を理解し、許し、愛す。

そして自らはそれを超えて、さらに成長する。

もしあなたの<愛のタテ軸>が歪んでいるのなら、それをまっすぐ伸ばしてあげて下さい。

すべての人間関係の基盤となる<愛のタテ軸>を、まっすぐ素直に伸ばしてあげましょう。




「悟ったと思ったら、両親を訪ねてしばらく一緒に暮らしてみてご覧なさい」 
                        ラム・ダス


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追伸:
ちなみに男女関係・夫婦関係は<愛のヨコ軸>となります。

その目的は、男性性と女性性を統合して愛を完結させるためにあるのです。




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by viva1213yumiko | 2014-01-09 15:08 | 人生・霊性 | Comments(0)